上越国境 長倉山(1439m)、キワノ平ノ頭(1511m) 2013年5月26日  カウント:画像読み出し不能

所要時間  4:34 三国トンネル北口−−5:11 三国峠−−5:35 長倉山−−5:39 送電鉄塔−−6:23 キワノ平ノ頭−−6:56 送電鉄塔−−7:13 遊歩道−−7:25 三国トンネル北口

場所新潟県南魚沼郡湯沢町/群馬県利根郡みなかみ町
年月日2013年5月26日 無雪期日帰り
天候薄曇
山行種類無雪期一般登山
交通手段マイカー
駐車場三国トンネル北口に駐車場あり
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無無し
山頂の展望長倉山:北半分が開ける
キワノ平ノ頭:南半分が開ける
GPSトラックログ
(GPX形式)
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コメント三国峠遊歩道から県境稜線をキワノ平ノ頭を往復。正確には帰りは送電線巡視路でショートカット。県境稜線の道もしっかりと刈り払いされており、たぶん稲包山まで良好な登山道が続く。標高の割に低木の稜線で見通しはいいが、虫が多い今の時期よりも残雪や紅葉の時期の方がいいかも/td>




三国トンネル北口駐車場 三国トンネル北口
電話ボックス、キュービクルとも積雪対策で高い位置に設置 三国峠遊歩道入口
さすが立派な道が続く バイクでも通れそうな道
三国峠 三国峠から西に向かう登山道入口
県境稜線上もきれいに刈り払われている 最初の送電鉄塔
振り返れば三国山 尾背が狭まると木が矮小化
三国山から南に延びる尾根
長倉山手前 石楠花が咲き誇っていた
長倉山山頂 長倉山山頂付近から見た仙ノ倉山
長倉山山頂付近から見た白砂山〜大黒山(クリックで拡大)
2つ目の送電鉄塔。柏崎刈羽原発からの500kV幹線だろう 送電鉄塔から分岐する巡視路
1447m峰付近から見たキワノ平ノ頭 向山。植生からしてヤバそうな稜線
キワノ平ノ頭へと登る キワノ平ノ頭山頂
キワノ平ノ頭から西を見る キワノ平ノ頭から見た仙ノ倉山
キワノ平ノ頭から見た1447m峰と長倉山
下山途中 送電鉄塔下で巡視路に入る
巡視路もえらく立派 巡視路の刈り払い
三国峠付近は送電線も巡視路も入り組んでいる 巡視路と遊歩道の合流点
これが巡視路の標識 水場
登山口到着 駐車場には車が増えていた


 日曜日はどこに登るか悩んだ。当初、新潟中越地方でと考えていたが、もう気温が高くて標高が低い山ばかりで快適に登れる時期を逸してしまっている。いろいろ考えた結果、帰りルートの途中に当たる三国峠周辺の長倉山、キワノ平ノ頭にした。ここは群馬の文鎮、いや重鎮が今年5月に登っており、県境稜線上は道があることが分かっている。標高は1500m程度あるのでまあまあ涼しかろう。ただしもう雪は無いだろうな。

 登山口は三国トンネル北側とした。南側にも登山口はあるが北側には広い駐車場があるので使い勝手がいい。それに日が高くなってからの気温上昇を考えると、北斜面となる北口から登る方が涼しい。

 トンネル北口の駐車場には先客の車が1台。どこまで行ったのだろうか? まだ空が薄暗く晴れているのか曇っているのか分からないが、稜線には雲は掛かっていないので天候は大丈夫そうだ。必要かどうか分からないが念のため麦わら帽子を被って出発。朝は気温が低いのでその下には毛糸の帽子。アンバランスな格好だ。

 さすが三国峠の遊歩道、バイクが走れるような広い道で体に触れる藪は一切なし。急な登りは無く緩やかにジグザグに高度を上げていく。時々右側に巡視路らしき道が分岐する。この付近はあちこちに送電線が通っていて、巡視路もあちこちにあるようだ。残雪期ならば長倉山に直接登るのだが、今は斜面の藪は全て出ているので素直に遊歩道を登る。

 久しぶりの三国峠に到着したときにはすっかり明るくなっていた。見上げる三国山には全く雪は無い。これから向かう西方面にはしっかりと刈り払われた道があり「稲包山」や「三国スキー場」の文字が見えている。昔はこんな道は無かったが便利になったものだ。これほど真面目に藪を刈り払うのも、かなりの手間を必要とするだろう。維持するには毎年刈り払う必要もあるだろう。御苦労さま。

 峠からすぐのところに最初の送電鉄塔あり。これはやや背が低いタイプ。まさかこの先は道のグレードが落ちるようなことはないよなぁと若干の心配があったが、現実には今まで同様の立派な道が続いていた。尾根が痩せると背の高い木が無くなって展望が開けるが、今日は曇りで空気の透明度が悪く遠望は良くない。その代わり、花盛りの石楠花が目を楽しませる。石楠花藪に突っ込むのは勘弁だが登山道から花を見るのは歓迎だ。

 緩やかに登ったピークが長倉山。地形図に山名が記載されていない山だが山頂標識が立っていた。低い樹木があってすっきりした展望は無いが、西の肩に進むと白砂山から大黒山にかけての僅かに残雪を纏った2000m峰が見えた。あそこを歩いたのは何年前だったか。旧三国スキー場から延々と藪漕ぎしたなぁ。

 長倉山からは鞍部へと下るが、その途中に巨大な送電鉄塔が立っている。これはたぶん新潟の柏崎刈羽原発からの500kV(50万ボルト)幹線で、群馬、長野東部を経由して山梨県大月市にあるでかい変電所に達するものだろう。今は原発は止まっているので僅かな電力しか通っていないだろう。なお、福島原発の電力は栃木県東部を通って関東に来ている。これも500kVの巨大鉄塔だ。鉄塔脇から東に向かって斜面を巻くように巡視路が伸びているが、分岐標識には「進入禁止」の文字。しかし、おそらくこの巡視路は長倉山北斜面を巻いてどこかで遊歩道に出るはずで、帰りのショートカットに使えそうだ。遊歩道のどこに出るのかまでは分からないが、下山時はこれを使ってみるか。

 巨大送電鉄塔を通過しても道のグレードは変わらず、相変わらず完璧な刈り払いが続く。鞍部から登りにかかったところで藪からガサゴソと音が聞こえている。カモシカか、それとも熊か? 鈴を鳴らしながら歩いているので相手が気付けば逃げるはずだが、接近しても近くの藪の中でガサガサやっている。聞こえないのかと手叩きもやってみたが状況が変わらず。よく聞くと複数個所でガサガサやっている。これは群れで行動する猿の可能性が高い。猿はあまり遠くまで逃げないし。藪で姿が見えないのはちょっと不安だが、熊ではないからそれほど心配する必要はない。帰りにもまだいたが猿の姿を見ることができた。

 1447m肩まで来れば大きな登りは無くなり、なだらかな尾根を西に向かう。右手(北側)には向山。地形図で見てもゲジゲジマークがあるが、稜線上は広葉樹ではなく常緑樹が茂り、いかにも危険地帯っぽい。ここは雪がある時期に北か東から攻めるのがいいかな。

 最後に緩やかに登ればキワノ平ノ頭。ピーキーな山ではなく肩のようなダラっとした場所であった。ここにも行政が建てた山頂標識あり。北側は低い樹林で展望が遮られるが南側は木が無く展望はいい。でも今日は曇って遠くまで見えないのが残念だ。もう南の山々は雪は皆無。

 帰りは長倉山直下の鉄塔から巡視路を下ってみることにする。これで少なくとも長倉山は登り返さずに済むし、場合によっては歩く距離も三国峠経由より短いかもしれない。まあ、どんなふうに道が切ってあるのか不明なので遠回りさせられる可能性もあるが。ただ、この付近は何本も送電鉄塔が立っているので巡視路も何本もありそうな気配で、うまく繋げば距離を短縮できるかも。

 巡視路に入ると今までの登山道に負けず劣らずの広く立派な道で刈り払いも完璧。案内標識が無いだけでグレードとしてはエアリアマップの赤実線だ。案の定、巡視路の分岐が登場するが、できるだけ下へ東へ向かう道を選んで進んでいく。巡視路も急な斜面はジグザグに道が付いていて足にやさしい。

 最後に谷を回り込んで遊歩道に合流、分岐には「No57入口 湯宿線」の標識が立っていた。帰ってからGPSトラックログを見たが、三国峠経由よりもショートカットできていた。ちょっとバリエーションっぽい気分を味わいたい人にはいいかもしれない。

 遊歩道に入ればもうゴールは近い。登りでは気付かなかった水場を右手に通過、夏はここが最後の水場だろう。まだ時刻は8時前で次々とハイカーが登ってくる。こちらは渋滞する前に東京に帰りたいので早い時間に下った方がいい。登山口に出ると車が数台増えてた程度。三国峠や三国山はメジャーなコースではあるが、週末に混雑するほどの入山者がいるわけではないようだった。

 

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